漫画MONSTERのあらすじと感想
ここでは実際に漫画MONSTERを読んでのあらすじと感想を書いていきたいと思います。
なるべくネタばれなしで紹介してきますが、あらすじなどではどうしても一部ネタばれしてしまうのでご了承ください。
タイトル:MONSTER
作 者:浦沢直樹
出版社:小学館
掲載誌:ビッグコミックオリジナル
巻 数:1~18
評 価:★★★★★
アニメ化:○
ドラマ・映画化:未
あらすじ
デュッセルドルフのアイスラー記念病院に勤務する日本人のDr.テンマ腕も人柄もよく将来を有望視されていた。
だがテンマの書いた論文は院長の名前で出版されることになり院長の出世の道具として利用されていた。
ある時、夜中に急患が入りテンマは急いで出勤し手術の執刀を行ったのだが、この時同時に別の患者の手術も行われており、そちらの患者は命を失っていた。
だが死んだ患者の奥さんは自分の夫の方が早く病院に運び込まれていたのに、もう一人が有力者だったためテンマに執刀してもらえなかったと避難してくる。
もちろんテンマはそのことを知る由もなかったのだが、直前で院長の命令で手術を担当する患者が変わっていたのである。
この出来事によりテンマは病院の考え方に疑問を抱くようになり、恋人で院長の娘でもあるエヴァから人の命は平等でないといわれ不信感が募っていく。
その後リーベルト夫妻が何者かに殺害され、子供で双子の兄のヨハンが頭を撃たれて瀕死の状態で病院に運ばれてくる。
あの時と同じように緊急で出勤を命じられたテンマはすぐに子供の治療に取り掛かろうとするが、同じタイミングで市長が瀕死の状態で病院に運び込まれてくる。
院長は利権問題から市長に死なれては困るといいテンマに執刀を命じるが、テンマは人の命は平等だといい子供の治療に向かってしまう。
その結果、子供は助かったが市長は命を失ってしまう。
この時、一緒に運び込まれていた無傷のヨハンの双子の妹は放心状態だったが、「ころして」と口ずさんでいた。
その後、テンマは院長の命令に逆らったとして外科部長の座から落され、更に恋人のエヴァも手のひらを返したようにテンマから離れていった。
テンマは横暴な院長のやり方にヨハンの病室であんな奴死ねばいいとつぶやいてしまい、その後院長と院長派の2人の医師が毒物により殺害される。
傍らにはヨハンの病室に置いてあった見舞い品のキャンディーの袋が落ちていた。
9年後、テンマは外科部長となり病院の中心人物となっていた。
だがこのころから近隣で殺人事件が何件か続いて起こるようになっていた。
警察が追っていた容疑者は車にひかれてしまい瀕死の状態になってしまったが、テンマが手術を担当したことによって一命を取り留める。
事件のことを聞かれた容疑者の男は何かに脅えるように突然震え出し「モンスター」と口にするのだった。
果たしてモンスターとは何をさしているのか?
テンマが過去に救った子供たちとの関係はあるのか?
珠玉のサスペンスを見逃すな!!
感想
浦沢直樹の作品を初めて読んだのは20世紀少年でそこからドはまりしてこの作品も読みました。
これぞまさに浦沢直樹という作品で、彼の最高傑作といっても過言ではないと思います。
最後の最後までわからない展開に張りに張られまくっている伏線の数々。
途中でわけのわからないエピソードが挟まれても必ずそれが後につながるんですよね。
あらかじめ頭の中に構想があるんでしょうけどそれにしてもすごいですよね。
この手のミステリー・サスペンス漫画は犯人が最後までわからないというのが一般的ですが、今作では早々に犯人がわかっておりそれを主人公が追っていくという流れになっていますね。
ただ犯人はわかっていてもその他の細かい部分に謎がたくさんあり、それを一つずつ紐解いていくという形になっているのでどこまで行ってもハラハラドキドキの連続です。
もうこの作品はおもしろいを通り越して素晴らしいですね。
浦沢直樹の作品は主役が途中で変わったり長い年月がたって最初は若かった登場人物が老人になるということも珍しくないのですが、この作品ではずっと同じ人物が主人公で年齢もそこまで代わりませんね。
これは浦沢直樹の初期のころの作品に良く見られる傾向ですね。
浦沢直樹の作品はMONSTER以降ぐらいから格段に面白くなっていくので興味のある方はぜひ読んでみてください。
アニメ化は?
2004年4月6日から2005年9月27日まで日本テレビなどで全74話で放送され原作が忠実に再現されました。
私は見たことはありませんがタイトルを見るにおそらく原作の最後まで放送されたのではないでしょうか。
Youtubeで「monster episode○」で検索すればみたいところが見つかると思うので興味のある方は調べてみるといいでしょう。
上記は英語の字幕が入っていますが言語は日本語になっています。
MONSTERはアニメでは珍しく6クールもの長い期間にわたって放送されたので非常に人気もあったのだと思います。
おもしろいのは間違いないので是非ご覧あれ!
実写化は?
残念ながら実写化まではされていませんね。
って言うか内容が濃すぎて実写化するのが無理なんじゃないでしょうかね?
こんな大作を実写化する自身のある監督さんは日本にはいないのでは?
仮に実写化したとしても9割ぐらいの確率でこけそうですしね。
実写化に興味はありますが、取りあえずそんな話は出ていないのでコミックやアニメで楽しみましょう。
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